サービス付き高齢者向け住宅で起こりやすいトラブルとは?
近頃、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)という高齢者向けの住まいが増えてきました。そんなサービス付き高齢者向け住宅で起こりやすいトラブルについてまとめました。

サービス付き高齢者向け住宅は新しい制度です。
サービス付き高齢者向け住宅は、2011年に始まったばかりの新しい制度です。
高齢者の新しい住まいの形として国が推し進めていった制度で、安否確認や生活相談などができて、バリアフリーであることが条件となっているマンションのような住まいで、住んでいる方は、お元気な方から重度の方まで様々です。
まだ新しいサービス付き高齢者住宅の制度の中で、入居してからトラブルになったという話も耳にします。サービス付き高齢者向け住宅ではどんなトラブルがあるのでしょう?
サービス付き高齢者向け住宅で起こりやすいトラブルは?
サービス付き高齢者住宅で起こりやすいトラブルについて挙げてみました。
- 病院で最期を迎えたくないと思って入居したのに、病状が重くなると入院を勧められた。
- 経営状態が悪く、入居後に経営者が変わったことで、今まで受けていたサービスが受けられなくなってしまった。
- 入居時は眺めのよい部屋だったのに、認知症の症状が重くなったら他の部屋に移動させられた。
- 一時金方式で最初にお金をたくさん払ったが、途中で施設を移ろうとしたらほとんど返ってこなかった。
- 入居者同士でいさかいが起き、同じ建物で暮らすのがつらくなった。
- 認知症の症状が重くなると、他の人に迷惑がかかるからと退去を迫られた。
- 入居してから怪我が絶えない。本当に安否確認してくれているのか?
トラブルにはならなくても、こんな苦情も・・・。
入居してみてから気づくことや変ってしまったことなど、トラブルにまで発展しなくてもこんな苦情も耳にします。
- 突然配食の業者が変わって、食事の味が落ちた。
- いつでも生活の相談に乗りますと言われて入居したのに、スタッフが毎日忙しそうでなかなか相談できない。
- 有料老人ホームの手厚いサービスが苦手で引っ越してきたのに、1日に何回もスタッフが部屋に安否確認に来てわずらわしい。
- 真新しいサ高住で、元気な人ばかりだったのに、5年も経つと認知症になったり病気になったりして、話せる友達がいなくなってしまった。
- 派遣でくるスタッフが多く、なかなか馴染めない。
- 入居者の入れ替わりが激しくて友達ができない。
介護以外の分野からの参入が多いのもトラブルの原因のひとつ。
先述したように、サービス付き高齢者向け住宅はまだ新しい制度であるため、施設として長年の経験があるわけではありません。
そのため、入居に関するトラブルが起きやすいといえるかもしれません。
また、建物があれば比較的はじめやすいことから、不動産など介護以外の分野の企業がサービス付き高齢者向け住宅を始める例も比較的多くみられます。
そのため、介護に関する知識や経験が少ないサ高住があるのも事実です。
そのあたりが、トラブルを誘発する原因になっているのかもしれません。
他者との差別化を図るサービスのいいサ高住も。
以前は空きが少なかったサービス付き高齢者向け住宅も、勢いよく増えたことで、最近は空室も目立つようになりました。
そのため、以前のように生活相談と安否確認だけで入居者を集めるのではなく、レクリエーションやリハビリなど施設独自のサービスを提供するサ高住も増えてきました。
スタッフの教育を徹底したり、おいしい手作りの食事を提供したり、以前よりも良いサービスを提供する施設が増えてきています。
サービス付き高齢者向け住宅に入居する際には、
- 入居時と退去時のお金の流れはどうなるのか
- どんなサービスをどんな頻度で受けられるのか
- 身体が動かなくなった時、認知症が重くなった時にはどうなるのか
- 部屋を替えて欲しいときには対応してもらえるのか
などをしっかり確認をしておくことが大事です。
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