介護施設に入所する可能性があるなら、出来るだけ早めに検討を。
今は自宅で介護をしているけれど、将来的には介護施設への入所も考えている。そんな方はできるだけ早い段階から色んな施設について下調べしておくことをお勧めします。今は元気だからまだ考えていないという方も、いざという時のために、できれば近くの入所施設について一度調べてみてください。

ギリギリの状態になってからの施設探しは困難を極めます。
本人の状態が悪くなってから考えよう、と思っていたら急変してしまった。
時間もお金の準備もなく、施設の選択肢がかなり狭まってしまった。
まだまだ元気だと思っていたら急に倒れて入院してしまった。
病院から、退院を迫られながら必死で施設を探しているが、どこが良いか検討もつかない。
こういう事態は意外に多く、いざという時に困っている方は大勢いらっしゃいます。
ご本人の体調が悪くなってから探そうと思っていても、体調はだんだん悪くなるとは限らないのです。
介護や看病をしながら施設を探し、さらに時間の制約もあるので、施設の良し悪しよりも、とにかく空いている介護施設を探す羽目になってしまうかもしれません。
介護をしているご家族など、周りの状況もギリギリになってしまう。
介護施設に入所する理由として、ご本人の病状や体調が悪化することをイメージする方が多いかもしれません。
しかし実は、介護をしているご家族側の原因で、入所を余儀なくされるケースも少なくありません。
例えば、主に介護をしていた人が病気になって介護を続けられなくなった、お嫁さんが介護をしていたが、お嫁さんの親にも介護が必要になってしまった、転勤や離婚などで介護をできる人がそばにいなくなった等、介護を続けられなくなる理由はたくさん考えられます。
特に、介護をしていた家族が介護疲れによりうつ病を発症してしまった場合など、そこから施設を探すことは精神的・肉体的にも本当に大変です。
特別養護老人ホームなど、待ち人数の多い施設はすぐには入れません。
すぐに入れない介護施設として有名なのは、特別養護老人ホームです。
特別養護老人ホームは、要介護度の高い人、つまり重度な方が、比較的安価に入所することのできる施設で、非常に待ち人数が多い入所施設として知られています。
重度になってから、もしくは自宅で介護が出来ない状態になってから入所の申し込みをしても、数か月から半年、場合によっては数年待たなくては入所できないということも十分考えられます。
そのため、前段階から念のため入所を申し込んでおくという人も多くいます。
希望する施設があり、入所待ちが多いようであれば、先を見越して申込みだけしておくのもよいかもしれません。
万一の場合に備えてあらかじめ話し合っておく。
万一、介護が続けられない事態になってしまった時にはどうするかを、あらかじめ本人・家族・親戚などで話し合っておくことも大切です。
いざ入所を考えた時に、親戚からの反対にあい、物事がうまく進まないこともあります。
日頃から、特に本人の希望を汲みながらしっかり意思統一を図っておきたいものです。
- もしもの場合には本人はどうしたいと思っているのか
- 誰か介護を続けられる人がいるのか
- 入所するのならどの地域でどんな施設を探すのか
- 月々の施設料金など誰がどこまで負担できるか
- 施設へ通うことのできる人はいるのか
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