新しい介護施設を選ぶメリットとデメリット
特別養護老人ホーム・有料老人ホーム・サービス付高齢者向け住宅・グループホーム・ケアハウスなどの入所する施設やデイサービスデイケアなどの通いの施設。どちらにも共通する、新しい施設を選ぶことのメリット・デメリットを挙げてみました。
新しい施設はどんどん出来ています。
近頃、新聞の折り込みチラシやDMなどで、新しい施設の広告をよく見かけませんか？
介護の施設には色んな種類がありますが、全体的に介護の施設は増え続けているイメージではないでしょうか？
最近特に多いと感じる「サービス付き高齢者向け住宅」だけを見ても、たった2年間の間に3倍以上に増えるなど、まさにうなぎ上りに増えています。
（サービス付き高齢者向け住宅に関しては根拠法ができたのが2011年なので、新しい施設しかないとも言えますが。）
見学会や説明会で、「出来たばかりの新しい施設です。」という説明を受けることも少なくないと思います。
そんな、真新しい施設を選ぶときのメリットとデメリットを考えてみました。
新しい施設を選ぶときのメリット
メリット1 設備が新しい
入所施設であれば、やっぱり部屋の中は綺麗であって欲しいですよね。
全体の雰囲気も、新しい施設の方が施設らしくない雰囲気でオシャレなところも多いです。
また、設備で違いが出やすいのが機械浴（比較的重度の人が使うお風呂）です。
昔の設備では、大がかりな機械のようなお風呂で、どうも気持よく入浴できるところまでは配慮されていないように感じます。
寝たままストレッチャーに固定されて、お風呂に入るタイプも多く、使ってみるとちょっと怖いなどと聞きます。
しかし、最近では座った状態で機械に入り、綺麗なお湯が瞬時に満たされることでお風呂に入るタイプのものや、比較的重度の方でも浴槽に座った状態で自然に入ることのできるお風呂なども出ています。設備をチェックする時は、お風呂にも気を付けてみてください。
メリット2 型にはまらない多様なサービス
近頃は、介護業界以外の一般企業や中小企業などが、サービス付高齢者向け住宅やデイサービスなどの施設を作ることも多いです。
いわゆる「異業種からの参入」で、それらの企業が入ってくることで従来の介護に捉われないサービスも増えてきました。
例えば、食事やレクリエーションなどの面で今までにない魅力あるサービスを提供しているところもあります。将来、重度化してしまった時の介護力などと総合して判断する必要はありますが、これら魅力的なサービスもメリットの1つと言えます。
新しい施設を選ぶときのデメリット
デメリット1 スタッフやサービスの不安定さ
新しい施設を選ぶときにデメリットとなり得るのは、「不安定である」ことです。
まず大きなデメリットとしては、スタッフが不慣れであることが挙げられます。
それから、出来たばかりの時はサービス自体が定まっていないこともあります。
デイサービスに良くあるのが、お客さんの反応を見ながら少しずつサービスを変えていく施設です。そのため、最初に謳っていたサービスと変ってしまうこともあります。
もちろん、それが良い方向に変わることもありますが、実際に入ってみたら思っていたのと違ったという話も耳にします。
デメリット2 経営の危うさ
あとは経営自体の不安定さもデメリットとして挙げられます。
先述したとおり、介護の業界には異業種からの参入も年々増えています。
例えば、オープンして1～2年程度で介護事業から撤退してしまう企業もあります。
また、合併や買収などによってサービスが大きく変わることもあります。
勿論、昔からある施設であれば安定した経営ができるというわけではありません。
ですが、オープンして数年で経営が破たんするケースが多いように感じます。特に、比較的立ち上げやすいデイサービスなどでよく耳にします。
施設に入った後もしっかり観察を続けて
通いの施設でも、入居施設でも、施設を選ぶということはとても難しいことです。
少しでも良い施設を探そうと悩んでいる人も少なくありません。
新しい施設はそれだけで魅力的と思う方もいれば、古くからある施設でなければ安心できないという人もいるでしょう。新しい施設も古い施設も、それなりにメリット・デメリットがあります。それを知ったうえで、色んな目で施設選びをしてください。
また、施設を利用し始めたからそれで一件落着というわけではなく、実際に入居してみてどうなのかを継続してしっかり見極めることも大切です。
施設に入った後も、サービスの質が下がっていないかなど定期的にチェックしてみてください。