友達が認知症になっても、友達づきあいをやめないで。認知症7割が、友達に会うのをやめた・減ったと回答。
友達は一生大切にしたい宝物。それは認知症になった人も同じことです。もしも友人が認知症になっても、友達づきあいをやめないで欲しいのです。

認知症になっても、友達づきあいができなくなるわけではない。
もしも自分が認知症になったら。
友達づきあいなんて出来なくなる、と思う人もいるかもしれません。
ですが、実際に認知症になったからといって、すぐに何もかも生活が変わるわけではありません。長い時間をかけて少しずつ症状があらわれてくるものなのです。
認知症になったからと言って、他者との交流が図れなくなるわけではありません。
むしろ、認知症に限らず病気になったり悩んだりした時こそ、親しい友達の助けが必要だと思いませんか?
認知症になることで、友人との交流が減っている人が7割も。
ところが、2015年2月15日に発表されたアンケート結果で、実際に認知症になった方の69%が、「認知症になったら友達に会うのをやめた・減った」と回答していることが分かりました。
このアンケートは、平成26年度厚生労働省による補助金事業「認知症の人にやさしいまちづくりの推進に関する調査研究事業」で調査されました。
認知症の本人回答や、回答が難しい人は家族やケアマネによる聞き取りによって得られた結果です。
認知症になったらどうして友達に会いにくくなるのか。
認知症の人は、友達と会う際にどんな不安を抱えているのでしょうか?
アンケート結果では、以下のような回答が得られています。
- 約束や会う時間や場所などを忘れてしまう(44.2%)
- 電話や携帯、メールなどの通信機器を使うことが難しい(43.5%)
- 他の人たちのやりとりや会話についていけない(38.7%)
- 友人・知人とうまくコミュニケーションをとる自信がない(28.8%)
いかがでしょうか?認知症の方は親しい友人と会う際にも、上記のようなことに不安を感じ悩んでいるのです。
ということは逆に、その部分を周りがうまくサポートできれば、もっと多くの方が友達づきあいを続けることが可能になるということです。
外で会うことは不安でも、親しい友達には会いに行って欲しい。
アンケート結果の中では、「友人・知人に認知症であることを知られたくない」という人も16.4%いました。しかし、83.6%の大多数の方は、知られたくないとは思っていないようです。
認知症になっていても、その方の基本的な人格や性格は変わりません。友人を想う気持ちも変わりません。
同じ話を繰り返したり、以前とは違うところがあるかもしれません。
ひょっとすると、次の日には会ったこと自体は忘れてしまうかもしれません。
しかし、友達と過ごした楽しい気持ちだけは、しっかり心に残るものなんです。
もしも親しい友達が認知症になったら、本人やご家族が拒否していないのであれば、是非会いに行って欲しいと思います。
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