介護保険の訪問介護(ホームヘルパー)でできること・できないこと(医療・薬編)
ホームヘルパーのお仕事としてできること・できないことをまとめたシリーズ。今回は医療やお薬に関するできること・できないことを挙げてみました。

介護保険・訪問介護のヘルパーができること・して貰えることの例。
ホームヘルパーは、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)の資格を持った人が訪問します。
訪問介護はあくまで介護であって、医療行為までができるわけではありません。
ただ、医療・薬に関することで、ヘルパーに頼めることもありますので、その例を挙げてみました。
- 自動血圧計で血圧を測ってほしい。
- いつも飲んでいる市販薬を買ってきてほしい。
- 痰の吸引をしてほしい。
- 異常のない爪の爪切りをしてほしい。
- 電気かみそりで髭剃りをしてほしい。
- 耳の掃除をしてほしい(耳垢塞栓でない場合)
- かすり傷など、軽い怪我をの消毒してほしい。
- 湿布を貼ってほしい。
- 目薬をさしてほしい。
- 病院に薬を取りに行ってほしい。
ただし、ヘルパーがお手伝いするのは、これらを本人や家族ができない場合で、特に湿布や目薬・痰の吸引などは事前に家族や医師からの指示がある場合です。
また、市販薬の購入に関しては医療行為にはあたりませんが、他の薬も飲んでいる場合の飲み合わせによるトラブルなどを防ぐため、事業所によってはお断りされることもあるようです。
介護保険を使ったヘルパーができないこと・して貰えないことの例
介護保険を使うホームヘルパーができないことの例(医療・薬編)です。
例えば、訪問介護では自宅でない入院先での介護や、医療行為にあたるサービスはすることができません。
また、薬の受け取りだけであっても、まずご自宅を訪問して、ご自宅を拠点として動くことが前提です。
- 入院先の病院で身の回りのお世話をしてほしい。
- 褥瘡(じょくそう)(床ずれのこと)の処置をしてほしい。
- 一包化されていない薬や、内服に専門知識が必要な薬を飲ませて欲しい。
- 病院への通院に、自家用車を運転して送ってほしい。
- インシュリン注射(インスリン注射)をしてほしい。
- 病院で先に薬を受け取ってから、自宅に来てほしい。
訪問介護で出来ないことは訪問看護で
平成17年と24年に、それまで医療行為とされつつもグレーゾーンだった軽傷の手当や痰の吸引について明確にされ、介護士でも出来ることが増えました。
とはいえ、お身体の状態が不安定な方などは、介護士だと不安が残ることもあります。
その場合には、やはり訪問介護ではなく訪問看護を使って、できるだけ看護師から処置を受ける様にするのが安心です。
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