親がボケた?認知症と物忘れの違いとは?
親が、高齢になったから物忘れが激しくなっただけなのか、それとも認知症なのか。その違いを見分けるのはなかなか簡単なことではありません。認知症と一般的な物忘れの違いについての記事です。

認知症と物忘れの違いは分かりにくい
どこからどこまでが年相応の物忘れで、どこからが認知症になるのでしょう。
例えば、同じことを何回も言うけれど、耳が遠くなって聞こえていないのか、忘れてしまっているのかが良くわからないということは良くあります。
また、年をとればこれくらいの物忘れは当たり前だろうと思っていたら、いつの間にか驚くほど認知症が進行していたということもあります。
施設でも、あきらかに認知症の症状があるけれど年相応の物忘れとされている高齢者や、逆に殆ど認知症の症状は見受けられないけれど認知症の薬を処方されいてる高齢者を見かけるのは日常茶飯事なのだとか。
親がボケたのかな?と疑問に思った時に、認知症と物忘れを見分けるのは、いつも一緒にいる家族でも、そう簡単なことではありません。
親がぼけてきた?と思っている人はどう見分けたら良いのか。
認知症と物忘れを見分ける際、一般的には
- お昼ごはんに食べたものが思い出せない→物忘れ
- お昼ごはんを食べたかどうかが思い出せない→認知症の可能性
という例えを使われることが多いです。
つまり、認知症になると自分が体験したことの詳細ではなく、体験したかどうか自体が記憶から抜けてしまうのです。
何日も前の話ではなく、例えば今日ご飯を食べたかどうかがわからない、さっき人に会ったのに覚えていないなど、直前の体験を忘れてしまう場合は認知症の可能性があります。
以前は当たり前にできていたことが出来なくなった。
以前であれば全く問題なく出来ていたことが、身体が不自由になったわけではないのに、できなくなってきた時も、注意が必要です。
例えば、以下のように当たり前に出来ていたことが出来なくなった時には、認知症の可能性があるかもしれません。
- いつも行く場所からの帰り道が分からなくなった。
- 料理が得意だったのに、あきらかに味つけがおかしいことが度々ある。
- 文字盤の時計を見て、「今何時なの?」と聞くようになった。
- 朝に「日が暮れてきた」と言ったり、夕方に「おはよう」と言ったりする。
- 買い物に行くたびに同じものばかり買ってくるようになった。
- 以前はオシャレだったのに、ちぐはぐな恰好や季節感のない服装をする。
- 怒りっぽくなったり、お喋りだったのに話さなくなったり、急に性格が変わった。
- さっき電話をしたことを忘れて、何度も同じ電話をかけてくる。
大事なのは、「以前は普通にできていたのに」ということです。
また、認知症だと思っていたら実は老人性うつ病など、他の病気だったということもあります。
一緒にいて、「おかしいな。」と思うことがあったら、日時と詳細をメモに取って、明らかに以前と違う様子であれば専門機関に相談してみてください。
※記事内では多くの人に読んで頂くためにあえて「ボケる」という表現を使っています。
(関連記事)
「うちの親、ちょっとボケてきたかも?と心配になったら読んでください」