何がきっかけで介護が始まるの?介護が始まる理由は?
長く続くことも多い介護。しかし、介護の始まりとはどんなことなのでしょうか?一体どんな原因で介護が始まるのか、介護が必要になるきっかけについてのページです。

介護が始まるきっかけ、高齢による衰弱は13.7%。
友人や知人から「いよいよ、親の介護が始まったよ」という話を聞くことがあります。
しかし、実際に自分の家族が元気な時というのは、どうして介護が必要になるのか、あまり想像できないものです。
介護の始まりとは、いつ、どんな形で訪れるのでしょうか?
何となく、年齢が高くなるにつれて少しずつ体力がおちて、だんだんと介護が必要になるのでは?と思う方も多いかもしれません。
しかしちょっと意外なことに、介護が必要になった原因のうち、高齢による衰弱は、たった13.7%です。(厚生労働省 平成22年国民生活基礎調査の概況より)
つまり、その他86.7%の高齢者は、怪我や疾患など他の理由で介護が必要になっているのです。
介護が必要になる原因の第1位は脳血管疾患(脳卒中)。
以下に、高齢者に介護が必要になった主な原因を挙げてみました。
1位 脳血管疾患(脳卒中) 21.5%
2位 認知症 15.3%
3位 高齢による衰弱 13.7%
4位 関節疾患 10.9%
5位 骨折・転倒 10.2%
これを見ると、5人に1人が、脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血等も含まれます)が原因で介護が必要になっていることがわかります。
また、患者数の多い悪性新生物、つまり「がん」がきっかけで介護が必要になる人は、意外にも少なく、2.3%(第10位)でした。
脳卒中の予防と、急な介護への心構えを。
医学の進歩などで、脳卒中の発作が起きても命を落とす人は、昔に比べかなり減りました。
しかし、死に至らなくても、身体の麻痺や言語障害など、後遺症が残りやすい病気です。
脳卒中の発作が原因で、身体の左右どちらか、あるいは全身が動かなくなる・喋ることができなくなるなど、様々な後遺症が出ます。
そうなると、昨日まで元気だった家族が、急に車いすや寝たきりになり、本当に急に介護が必要になってしまうのです。
そうならないためにも、家族が脳卒中になりやすい生活をしないように心がける事と、また自分にも急な介護がやってくるかもしれないという心の準備をしておきたいものです。
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