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認知症だけど身体は元気な方にグループホームをおすすめする理由。

認知症だけれど歩ける、身体は動く。そんな方が入所する施設としておすすめしたいのがグループホームです。認知症の高齢者の入所施設をお探しの方に読んでいただきたい記事です。

投稿日時
2019年7月29日
カテゴリ
介護に役立つ記事
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認知症になっても体は動くという方は多い。

「認知症になるといずれ寝たきりになる」というイメージをお持ちの方もいらっしゃいますが、認知症になっても、寝たきりになるまではずいぶんと時間がかかります。

認知症が進行して、例えば一分前の会話を忘れてしまうようになっても、身体はしっかり動いて、一人でトイレに行ったりやお風呂に入ったりできる、あるいは介助があればできるという高齢者は結構多いのです。

認知症だけで要介護認定を受けた方は要介護度も比較的高く、要支援1,2あるいは要介護1~2、高くても要介護3の方が多いかなという印象です。(持病がある方などは除く)

だけど、認知症がある程度進むと、一人暮らしは難しくなってきます。

そこで入所施設を探しておられるご家族の方も多いのではないでしょうか。

元気だけれど認知症の症状がある方にはグループホームがおすすめ。

入所施設を探すといっても、要介護度があまり高くない認知症のみの方は、要介護3以上しか入れない「特別養護老人ホーム」(特養)に申し込むことはできません。

そこで、数が多い「サービス付き高齢者住宅」(サ高住)で探そうとする方も多くいらっしゃいますが、すでに認知症の症状が出ている方には、サ高住はおすすめいたしません。

というのも、サ高住はある程度自分のことは自分でできる方を対象にした入所施設です。

認知症の方は今後、だんだんと身の回りのことができなくなっていくことが想定されるので今からサ高住に入るにはリスクが高いかなと思います。

これまで一人暮らしをしていて、認知症があってもある程度家事をしていた方でも、サ高住に入ると料理などをする機会がかなり減ってしまいます。そのため、認知症の症状が悪化する可能性もあるのです。

認知症はあるものの、ある程度身体が動く方におすすめしたいのが「認知症対応型共同生活介護」いわゆるグループホームです。

グループホームがお勧めな理由その1 入居者は全員認知症がある

グループホームがお勧めな理由その1は、入居者が全員認知症があるということです。

グループホームは「認知症対応型共同生活介護」と名前がついていますが、認知症の診断を受けた人だけが入所できる施設です。

つまり、入っている人は全員認知症を患っています。

認知症同士だから仲良くなれるか?いえ、全く関係ありません。

認知症を患っている方の中には、自分は認知症ではないと思っている方もたくさんいらっしゃいます。

全員認知症であることのメリットはスタッフにあります

グループホームのスタッフは、日々認知症を患っている方と接している、いわば認知症介護のエキスパートです。

例えば、妄想や幻覚・幻聴・帰りたい願望など、いろんな症状が出る認知症の方は、時に特別なケアが必要になります。その時に、認知症をよく知っているスタッフの方はきっと助けになってくれると思います。

グループホームがお勧めな理由その2 できることはさせてくれる。

グループホームは、高齢者が集まって共に暮らす生活の場です。

ただ安全にそこにいてもらうことが目的の施設とは違い、みんなで共に暮らすことを目的としています。

そのため、調理・盛り付け・掃除・洗濯など生活に必要な作業をみんなで手分けして行います。

これまでは間違いながらも一人で洗濯していた方や、料理は好きだけれど一人では危なくてさせられないという高齢者の方に、スタッフが手助けをしながら作業をしてもらえるのです。これもグループホームの大きなメリットの1つと言えます。

グループホームがお勧めな理由その3 小規模なので、目が届きやすい。

認知症を患っている高齢者の方は、食べ物でないものを口にする誤嚥や、一人で出て行ってしまう徘徊など、目を離せない症状も多く見られます。

特に、お体が元気な人で自由に歩き回れる方ほど、目を離した隙に危険な行動に出る可能性が高くなってしまいます。

大型の施設だとなかなか目が届かないところも、グループホームは1ユニット(区画)9名までと定員が決まっているので、比較的目が届きやすいと言えます。

グループホームの見学は必須!ご本人に合うホームを選んで。

ここまで、グループホームをお勧めしてきましたが、グループホームと言っても、施設によってピンからキリまで様々です。

良い施設もあれば、中には本当にグループホームかと目を疑いたくなるような施設もあるのが現状です。

グループホームに限らずですが、どこの施設であっても、必ず複数の施設の見学と比較をするようにしてくださいね。

投稿者
山本 由美子
投稿日時
2019年7月29日
カテゴリ
介護に役立つ記事
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