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食事介助で気をつける事編3 食事の姿勢 | 介護ライブラリ

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介護イラストレーター群青亜鉛 の「自宅で介護お助けヒント集」 第12回(現在、全22回)

食事介助で気をつける事編3 食事の姿勢

今回は、食事時の配慮に関して〜姿勢について考える〜のパート3! 前号では、飲み込みしやすい首の姿勢について書かせて戴きました。皆様の食事介助の助けになりましたでしょうか。大事なことですのでもう一度ざっくり復習してから次に進もうと思います。

投稿日時
2013年12月19日
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群青亜鉛食事の座り姿勢のイラスト
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介護イラストレーター群青亜鉛 の「自宅で介護お助けヒント集」 食事介助で気をつける事3食事の姿勢

飲み込みやすい首の姿勢というものがある

なんでうちのじ様ば様はこんな下向いて飲み込みにくそうなんやろ?と感じている方は多いはずです。実は口の中には舌の坂(耳の穴と口の端を結んだ線を基準とします)がありまして、これが急過ぎると舌の送り込みが悪い方は飲み込めない!という訳なのです。そんな方には舌の坂が床と平行に近づくように姿勢を整えて頂きたい。

でも、耳穴より口元が高くなるのはいきなり喉に食事が流れ込み危険ですからNGです。 そして頷いてゴックンと飲み込みは出来る様に。 顎が上がるとむせやすい。上を向くとむせやすい。 と覚えていて損はないです。

祖母の入院時、ベッドで背もたれを上げての食事に難儀しましたが、うまく飲み込んだ時の写真を見返すと、まさにその通り! 舌の坂は床と平行で、首は頷きが出来る姿勢になっていました。

前号をもう一度読み返して戴けると、あなたの介護力がアップすること間違いなし♪ 今回はその飲み込みやすい首の姿勢に導くための座り姿勢についてです。前回記事はこちら

一見どちらも座り姿勢?違うのはどこ?

まずいきなり上段に、骨格がよくわかるイラスト(骨格くん)を持ってきました。

左は椅子からずり落ちそうな座り方で「すべり座り」と呼ばれるものです。「仙骨座り」あるいは面白い表現では「ずっこけ座り」とも呼ばれます。街中では疲れたおっさん氏やワカモノくん、コンピュータゲームに熱中する子どもくん達もよくしていますね。

その隣におりますのは、背筋をシャンと伸ばしたいい姿勢の骨格くんです。この2人の姿勢の大きな違いはどこでしょうか?

踏ん反り返り前にずれる座り方は、姿勢が崩れていて、脊柱はC字にカーブを描いています。座面の上では骨盤が直立せず、後ろに倒れ、骨盤の中央にある仙骨に重さがかかってしまっています。

一方、隣の背筋正しき骨格くんは、骨盤~脊柱~頭が崩れることなく、しっかりと上半身の重さを支えていて、脊椎はS字カーブを描いてます。筋肉の疲労が少なく、変に力もいらずリラックスできる姿勢です。 こんな全身姿勢のときには、骨盤は起立して坐骨に体重がかかってるのだそうです。

褥瘡(床ずれ)発生と、骨の変形

すべり座りが日常化すると目に見える変化として、皮膚や骨に影響が出て来て褥瘡発生の恐れがあります。仙骨面や尾骨先端で体重を支えるようになる為で、ここは皮膚も薄く、脂肪も少ないため、血の巡りが悪くなって床ずれになりやすいのです。(座面で皮膚が引っ張られてしまいますし!)

その他背もたれに押し付けられている部分(棘突起)に傷が出来ます。脊柱が必要以上に曲がってしまいますから、脊椎の圧迫骨折が起こることもあり、脊柱が変形し、円背の傾向が強まります。私の祖母は骨折こそありませんが、棘突起部分の皮膚の傷、赤み、脊柱の変形と円背が強まったように思います。

このように、すべり座りのままでは褥瘡になりやすいので、くれぐれもご注意ください。お尻の傷は、寝るのも座るのも難儀になります。祖母は坐骨結節部分に出来た傷が、ようやく治って来ましたが、3ヶ月半もかかっています。

食事の時のすべり座りによる害は?

次は食事場面に話を移します。すべり座りで食事する人は、施設やデイサービス等でもよく見られますから、とりとめて危ないと感じることはなく、うちのじじばばもこんなものねと日常になっているかもしれません。

けれどもこのすべり座りでの食事は、座り直しが自力で出来ない方にはとてもしんどい状態なのです。腹腔や胸腔が押しつぶされ、深い呼吸が出来なくなり、浅くて早い呼吸に(★)。→ 例えるなら、息を吐き切ったままの姿勢でずっといることを強要されている様な状態で、嚥下時はその都度息は止まりますから、呼吸が乱れ、体力を消耗してしまうのだそうです。(中段イラスト参照)

他にも、、、。

  • 痰を取り除く能力が低下し、痰が絡みやすくなる。
  • (★)のために、嘔吐しやすくなる。
  • 嘔吐したもので窒息しやすくなる。
  • 咀嚼や送り込み、嚥下といった摂食能力に障害が起きる。
  • 上肢運動が行いにくくなることも摂食能力の低下の一因となるのだそう!

すべり座りって、動けない人には拷問のようなものじゃありませんか!この姿勢は楽ではないため、すぐに横になりたがる傾向があるのだとか。

食事の時は、椅子の傾きを工夫する

すべり座りの方に対してはどんな対処があるのでしょうか?

普段健康な方が無意識にしている食事時の姿勢を思い起こして見ます。上半身は前傾していて、足はしっかり床に着き身体を支え、後ろに引き気味です。冒頭に記しました飲み込みやすい首の姿勢も参考にして、食事姿勢を整えてみましょう。

一般的に、車椅子も椅子も座面の高さは床と平行ではなく、奥の方が低く後傾しています。食べやすい姿勢にするためには前傾姿勢を取るのがポイントですから車椅子の後輪の下にカタログ等を置き傾きを調節、座面を床と平行にしてみます。 足は体がしっかり支えられる様に床に着くように下ろし、届かない場合は、足の下にしっかりした足踏み台を置く等。勿論これだけではなく、骨盤を立てるように座ってもらう等クッション等の工夫も必要ですが、舌の坂も並行に近づけつつ、飲み込みしやすい首の姿勢を整えて頂けたらと思います。(中段・下段イラスト参照・前回の記述を参照)

嚥下は専門家に診て頂くことも大切!

食べさせたい!の思いは大事ですが、喉の奥の飲み込む様子は外から見ていてもわかりません。大丈夫だろうとの思いだけで口から食べさせ続けることはやはりリスクが伴います。だって、喉の器官が動いていないかもしれないんですから!

むせなく食べられているからといって安心ではありません。むせのない誤嚥もあるからです。

実際に喉の奥の動きを診察して頂くのは、内視鏡で診て頂いたり、造影剤を飲み込んでのX線撮影などの方法がある様です。心強い専門家との連携を取られることを願います。

2013年も、早くも年末です。11回もご愛読戴きありがとうございます。皆様くれぐれも風邪等ひかれぬように、ご自愛下さいませ、、、。よいお年をお迎え下さいませ。

(記事アドバイス:理学療法士 大渕哲也さん)

※ (坐骨結節 ざこつけっせつ)とは?
座ると座面に刺さる感じのする、骨盤の骨の部分です。椅子に座り、座面とお尻の間に上向きに手を差し込んで見て下さい。肛門の両脇に、掌に骨が集中して体重がかかる部分があると思うのです。これが坐骨結節という部分だそうです。

著者プロフィール

群青亜鉛ぐんじょうあえん

関西在住のイラストレーター。
孫の立場で祖母に”いっちょかみ介護”し続け22年目。「明るく面白く介護のお知恵は知っとく方が絶対イイ!」がモットー。
介護のいろいろをウェブ・書籍・セミナー・講座等で継続発信中。

HP
http://gunjoaen.com/
群青亜鉛
投稿者
群青亜鉛
投稿日時
2013年12月19日
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